ブラウ達が宿に付いた頃である。同じ町の商業区である事件が勃発しました。この町でこのような事件が起こるのは日常茶飯事です。物騒な街ですが、警護隊がしっかりしていますのですぐに事件は解決するはずです。
「貴様等は完全に包囲されている。武器を捨てて直ちに出てきなさい」
警護隊と思われる魔法使いが拡声呪文である店に呼びかけている。ある二人の男は魔法具屋に立て篭もっているのだ。彼等の罪状は家宅侵入、窃盗、器物破損、殺人未遂などなどである。つかまれば終身刑以上は確実である。
「どうするよ、頼道。このままじゃ捕まるぞ・・・」
犯人の一人が呟きます。
「まだ大丈夫だ・・・この魔法具の中にかならず何か・・・脱出の糸口があるはずだ・・・」
「へぇ、知宏を助けたってのは君達の事だったんだぁ・・・」
事件の一報を知らない御一行此処にあり。知樹さんと宝石引き取りについて審議しようと、カーキは思ってます。
「そこで私達はこの宝石を換金してもらいたくて此処までやってきたのですよ」
相変わらず、お金に執着を見せているカーキです。しかし、知樹さんは困った顔をしています。
「う〜ん、でもなぁ・・・あいつはこの町にはいないんだよなぁ・・・」
「よし・・・見つけたぞ・・・この魔石なら・・・」
「よし!!知宏に代わって私が換金してやろう」
本当ですか、そうカーキが言おうとしたときです。
「パラララララララ」
カーキの声はおかしな音にかき消され、その直後に爆発音が聞こえました。そして宿の中に片腕を負傷した警護隊と思われる人が入ってきました。それと同時にさっきまで座っていたはずの知樹さんが宿を飛び出していきました。
「一体何が起こったんだ!?」
ブラウが困惑しています。またカーキも唖然としています。どうやら外で何かがあったことは理解できたようですが、身動きがとれません。すると外に出て行った知樹さんの声が聞こえてきました。
「御前達を時空法第三条により逮捕する」
場所は宿の外です。"マシンガン"らしきものを構えて立っている男二人に立ち向かっている知樹さんがいます。
「誰だ、てめぇ・・・時空法ってこの世界はパラレルワールドのはずじゃ・・・他に来る人なんているはずが無い・・・」
知樹さんは馬鹿な二人を見るかのように仁王立ちしています。
「そうだ・・・時空警察なんて入る余地がない・・・」
困惑した二人組みの犯人は知樹さんに向かって手に持っていたマシンガンを撃ちました。フルオートです。
しかし、知樹さんは手に持っていた"宝石"をかざすと、銃弾は全て知樹さんの前で止まりました。どこかの映画でありそうな1シーンです。
「私にそんなものなど通用しない・・・素直にお縄を頂戴せよ・・・」
「重力魔法だと・・・そんな・・・この時代では・・・ならば一旦元の世界に戻るまでだ!!」
二人は手に持っていたマシンガンから"宝玉"をはずすと、いつの間にかもう一人の男の手に持っていた小さな機会にそれを埋め込みました。
「おかしい・・・過去は変えていないはずなのに・・・」
その言葉を残して二人の男は消え去りました。その場には二組の足跡がくっきりと残っていました。
そして、その言葉を宿の前で傍観していたブラウ達が聴き終わる前に、知樹さんの姿もなくなってしまいました。
「嗚呼・・・お金を・・・」
「またあの店に行けばいいさ、カーキ」
ブラウはカーキの肩を叩いた手とは反対の手に一枚の紙が握っていました。誰からの者かは言う必要がありませんね。
「貴様等は完全に包囲されている。武器を捨てて直ちに出てきなさい」
警護隊と思われる魔法使いが拡声呪文である店に呼びかけている。ある二人の男は魔法具屋に立て篭もっているのだ。彼等の罪状は家宅侵入、窃盗、器物破損、殺人未遂などなどである。つかまれば終身刑以上は確実である。
「どうするよ、頼道。このままじゃ捕まるぞ・・・」
犯人の一人が呟きます。
「まだ大丈夫だ・・・この魔法具の中にかならず何か・・・脱出の糸口があるはずだ・・・」
「へぇ、知宏を助けたってのは君達の事だったんだぁ・・・」
事件の一報を知らない御一行此処にあり。知樹さんと宝石引き取りについて審議しようと、カーキは思ってます。
「そこで私達はこの宝石を換金してもらいたくて此処までやってきたのですよ」
相変わらず、お金に執着を見せているカーキです。しかし、知樹さんは困った顔をしています。
「う〜ん、でもなぁ・・・あいつはこの町にはいないんだよなぁ・・・」
「よし・・・見つけたぞ・・・この魔石なら・・・」
「よし!!知宏に代わって私が換金してやろう」
本当ですか、そうカーキが言おうとしたときです。
「パラララララララ」
カーキの声はおかしな音にかき消され、その直後に爆発音が聞こえました。そして宿の中に片腕を負傷した警護隊と思われる人が入ってきました。それと同時にさっきまで座っていたはずの知樹さんが宿を飛び出していきました。
「一体何が起こったんだ!?」
ブラウが困惑しています。またカーキも唖然としています。どうやら外で何かがあったことは理解できたようですが、身動きがとれません。すると外に出て行った知樹さんの声が聞こえてきました。
「御前達を時空法第三条により逮捕する」
場所は宿の外です。"マシンガン"らしきものを構えて立っている男二人に立ち向かっている知樹さんがいます。
「誰だ、てめぇ・・・時空法ってこの世界はパラレルワールドのはずじゃ・・・他に来る人なんているはずが無い・・・」
知樹さんは馬鹿な二人を見るかのように仁王立ちしています。
「そうだ・・・時空警察なんて入る余地がない・・・」
困惑した二人組みの犯人は知樹さんに向かって手に持っていたマシンガンを撃ちました。フルオートです。
しかし、知樹さんは手に持っていた"宝石"をかざすと、銃弾は全て知樹さんの前で止まりました。どこかの映画でありそうな1シーンです。
「私にそんなものなど通用しない・・・素直にお縄を頂戴せよ・・・」
「重力魔法だと・・・そんな・・・この時代では・・・ならば一旦元の世界に戻るまでだ!!」
二人は手に持っていたマシンガンから"宝玉"をはずすと、いつの間にかもう一人の男の手に持っていた小さな機会にそれを埋め込みました。
「おかしい・・・過去は変えていないはずなのに・・・」
その言葉を残して二人の男は消え去りました。その場には二組の足跡がくっきりと残っていました。
そして、その言葉を宿の前で傍観していたブラウ達が聴き終わる前に、知樹さんの姿もなくなってしまいました。
「嗚呼・・・お金を・・・」
「またあの店に行けばいいさ、カーキ」
ブラウはカーキの肩を叩いた手とは反対の手に一枚の紙が握っていました。誰からの者かは言う必要がありませんね。
コメント